錦鯉の品種紹介
取り扱いしている代表的な鯉の品種の特徴を説明しています。 錦鯉の鑑賞・購入の際の参考にしてください。なお、こちらに掲載していない錦鯉の品種も取り扱い致しておりますのでお気軽にお問合せください。
紅白
錦鯉のうち、最も人気のある品種が「紅白」です。紅白は、白地の上に 緋斑があるだけの鯉で、赤と白を組み合わせた単純な品種ですが、その簡素さがかえって鑑賞上の奥行きを深くしている意味合いがあります。紅白の魅力を評して、鯉マニアたちをして「紅白に始まって、紅白に終わる」と言わしめています。
大正三色
紅白に黒の斑紋が加わった鯉です。その昔「三毛」 と書いたことから、現在も通称「さんけ」と呼ばれていますが、文字では 「三色」と表記します。わかりやすく言えば、「白い地肌に緋斑と墨斑」 が載った赤・白・黒の3色の鯉が大正三色です。華麗さが身上の品種です。
昭和三色
大正三色に比べて墨が多く、その逆に白地が少ないので、 豪快さ、豪華さが身上になります。 昭和三色は幼少期から5歳くらいまで変化の激しい品種ですが、それ以上の年齢になると、変化の仕方が落ち着いてきます。変化こそが昭和三色の最大の魅力です。
丹頂
丸い緋斑が頭部に1個だけある鯉をおしなべて「丹頂」と言います。丹頂の緋斑は、形が真ん丸で、目にかからない程度に大きいものが優良とされます。その丸い模様が日本の国旗に似ていることから海外でも人気が高まっています。
白写り
写りもので最も人気の高い品種です。白写りは「墨の地体に白の斑紋」が入ったタイプで、ちょっと目には、昭和三色から緋を除いた鯉と見えます。鼻墨や頭の墨、胴墨や元黒が写りものの特徴です。
緋写り
黄写りの黄の部分が赤くなったものを「緋写り」と言います。なお、鰭の先や下腹が白いものは、品評会では緋写りとして扱わず、緋昭和と見なします。緋と墨が漉くてきれいな緋写りは、生産量が少ないので、稀少価値があります。
浅黄
体表が青色の鱗で覆われています。鱗の周辺は薄い色になっているので、全体がぼけて見えます。つまり、地肌が編み目のように見え、この色の薄い鱗の周囲を「覆輪」と呼んでいます。 幼魚の頃は派手さはありませんが、成長すると鱗の覆輪が大きくなり、見栄がします。
赤松葉
浅黄の親戚です。単に松葉と言うときは褐色のタイプを指し、体色が赤色なら「赤松葉」、体色が黄色のタイプを「黄松葉」、体全体が光ったものを「赤松葉黄金」と呼んでいます。
秋水
「秋水」は浅黄のドイツ種です。ドイツ鯉が初めて錦鯉と交配されて作出された品種です。澄みきった秋空の青色をほうふつとさせる鱗のない地肌に、鮮やかな緋斑がくっきり入ると、とても華麗に見える鯉です。
藍衣
紅白の緋斑の中に藍の網目模様が入る品種を「藍衣」と言います。藍衣は、かつて「五色浅黄」と呼ばれていた原種的な鯉に紅白を交配させて作出した品種です。網目が均一に濃く入って、緋色が濃いものほど優秀品です。
葡萄衣
緋盤がセピア色の衣系の鯉を「葡萄(ブドウ)衣」と言います。最近人気が高まってきています。
九紋竜
烏鯉系の鯉にドイツ種を重ねて作出された品種で地肌は烏鯉と同じ漆黒のドイツ鯉です。頭部や背部のところどころが白くむけているので、白い斑紋が入っているかのようにも見えます。墨模様は、時期によって大きく変化することがあります。
紅九紋竜
九紋竜の墨の下に紅を持つ品種を「紅九紋竜」と言います。九紋竜とドイツ紅白を交配して作出した品種です。
茶鯉
茶鯉は変わりの一種です。比較的飼育しやすく、大きくなるやすい品種です。人に慣れやすいため、海外でも人気があります。固体ごとの色合いも薄めから濃い目があります。
空鯉
茶鯉の系統です。灰色に近い淡い空色の色合いによって、空鯉という呼び名がついています。
山吹黄金
黄金に黄鯉を交配させて作出したもので、色合いは山吹色です。「山吹黄金」は品種として確立され、高水温でも黒ずみません。山吹色には白っぽいものから色の濃いものまでありますが、もちろん後者が喜ばれます。
プラチナ
冬のゲレンデをイメージさせるような白く、厚く、豪華な味わいを持つ品種です。比較的飼育しやすい品種の一つです。
ダイヤプラチナ
プラチナの地体に銀鱗をのせ、ダイヤモンドのような輝きの品種です。
銀鱗紅白
紅白地に銀鱗がのった品種です。紅白の繊細さに銀鱗が加わったことにより、よりいっそう華やかで非常に人気のある品種の一つです。
銀鱗昭和三色
赤、白、黒の昭和地に銀鱗がのった品種です。昭和三色よりも、銀鱗がのっているために華やかさが増します。
銀鱗大正三色
昭和三色と同様に、赤、白、黒、の大正三色に銀鱗がのり、華やかさが増します。
銀鱗白写り
墨の地体に白の斑紋が入った白写りに銀鱗がのったタイプです。
孔雀黄金
五色の光りものを「孔雀黄金」または「孔雀」と呼んでいます。やはり、よく光るものほど優秀な鯉です。人気が高いこともあって、最近は交配が盛んなようです。バラエティーに富んだ斑紋を持つ孔雀が、いろいろ出現しています。
銀松葉
銀色の体に松葉の網目が重なり、美しさを放つと同時に渋さも増します。
金昭和
黄金系と昭和三色との交配による品種を「金昭和」と言います。金昭和の緋は紅色でなくオレンジがかったものが大半です。模様が良くて、墨と緋と光りの三拍子が揃えば、豪華で華麓な鯉になります。
ドイツ紅白
ドイツ種の紅白を「ドイツ紅白」と言い、これも品種のひとつと見なされています。全日本錦鯉振興会による品評会では、ドイツ鯉は原則としてドイツ鯉の部で扱われます。
ドイツ三色
大正三色のドイツ種です。ドイツ種は斑紋がくっきりでているため、色彩がはっきりと鮮明に見ることができます。
ドイツ昭和
昭和三色とドイツ鯉を交配して作出した「ドイツ昭和」は、模様が変化しやすく、しかも消えやすい傾向があります。しかし、ツヤのある肌に、墨や緋が濃く入ると、和鯉には見られない艶やかな光沢を見せてくれます。
平成錦
大正三色の光りものは「大和錦」、大和錦のドイツ種は「平成錦」として固定されています。
菊水
プラチナにドイツ紅白を交配させて作出した鯉です。したがって、斑紋が紅白のように上から載っていますが、模様が横腹についているオレンジ張分黄金も菊水と言っているので、両者は同じと考えていいでしょう。